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桜のように
2008年4月 うえむらクリニック 植村 富美子

あれだけ寒い毎日だったのにあっという間に春になってしまいました。

今年はお雛様はわずか3日間だけのお披露目で形ばかりのちらし寿司ですごしました。2月ごろには雛チョコがダイエーに並ぶので早々におひなまつりの雰囲気は終了しているのです。家族の花粉症もそろそろピークを迎え、今年の桜はどこにしようか。。などと話しています。ほんの少し通りすぎに桜をみて日本人の血を思い出すにすぎませんが年中行事を必ず行う我が家にとっては比較的大事なイベントなのです。結局は近所のPL学園の周囲の桜のあたりをうろうろしたり近所の公園をうろうろするだけのお花見です。

そういえば今年は久しぶりにお彼岸と木曜日が重なりおはぎを作りました。父が逝って22年たち、ひょっとしたらお彼岸におはぎを作ってのお墓参りははじめてかもしれない。そう思うと妙にはりきって燃えたのです。もち米をたいて半殺しについて丸め、たっぷりと自家製あんこをつけた特製のおはぎでした。我ながらすごく上手にできたと思いお墓の掃除をしながら父に自慢をしたのです。

その時にふと思ったことです。桜は人々に「今年もきれいに咲いた」と褒めてもらおうと思って咲くのではないのと同様に私もお墓の父に「おいしいおはぎだ」と褒めてもらおうと思って作ったのではない、ということです。桜は次の年も生きるために花をつけ葉を出し紅葉し翌年にまた幹を太くするため、私は父の好物だったおはぎを作り話しかけ自分の気持ちを整理するため。「上手にできた」と褒めてもらうためでは全くないのです。まして、そうすることが何か金銭にむすびつくものでは全くないわけです。ただ生きて行くために桜は咲き、私はおはぎを作ったのです。

医療は営利目的であってはならないと医師法に規定されていますが、時々忘れられるのです。医師不足といわれていますが、全く割にあわないと感じている医師がほとんどで割にあうと思っている場合は時にこのことを忘れているのかもしれない。しかし我々医師も家族があり生きて行かなくてはなりませんので、一から十まで忘れるわけには行かないのも事実で、葛藤があり勤め先によっては体が持たないのもそのとおりです。父は今で言う過労死のようなもので他人事ではありません。

昨今ではおまけに患者さんに喜んでもらえないどころか、訴訟のことなど持ち出されたりすると、本当に産婦人科の医師不足どころでは無くなると思います。以前先輩から「訪れて相談に来られた患者さんにとって一番と考えられる道を必死で考えることが、医師として存続できる唯一の方法だ。それができればずっと患者さんは訪れるものだ。」と教えられたことを同時に思い出し、私も桜のように翌年にまた幹を太くして生きていくことができるために無心に考えようと改めて思いなおす春でした。
 
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